分離開校するぼくらの学校の秘密を探れ!「龍王小誕生の詩」

広島県東広島市立龍王小学校 6年生
教科または分野
総合的な学習の時間

活用したICT機器,環境など
PC教室,タブレット端末,デジタルカメラ,ビデオカメラ,プレゼンテーションソフト
広島県東広島市立龍王小学校 6年生
教科または分野
総合的な学習の時間

活用したICT機器,環境など
PC教室,タブレット端末,デジタルカメラ,ビデオカメラ,プレゼンテーションソフト
実践の概要

新6年生が新設される龍王小学校を調べることを通して,自校の設立の理念等の理解を深め,誇りと愛校心を育むとともに,最高学年としての自覚を育てることを目的に取り組んだ。児童が出会う龍王小学校に関する事象から自分で課題を設定し,解決までの計画を立て,主体的に課題解決に取り組んだ。作成したコンテンツは,開校式で発表し,保護者や地域の方,来られた方にも閲覧していただけるよう配布した。

この学習を通して,児童は,自分たちで作り上げたことの達成感や自己肯定感が高まった。

実践のねらいと目的

これまで,児童は,目の前の人に向けてしか自分の考えを発表したことがなかった。そこで,開校分離する新設校について知りたいという児童の欲求を満たすとともに,日頃新設校の建設の様子や設立の秘話を同級生に見せたい,離れて暮らしている祖父母や親戚に知らせたいという児童の願いをかなえることのできるマチアルキの活用を考えた。

マチアルキ活用のメリット

アプリを使うことで,時間的,空間的制約が取り払われるため,学校内での発表と比較にならないほど多くの方に地域の歴史や新設校舎のことを紹介することができた。それに伴って,責任ある情報発信をするために各種資料を精査する必然性が生まれる。

実践の内容
1. 企画・調べ学習

龍王小学校について知っていること,知らないこと,期待すること等を整理・分析し,新しい龍王小学校に関する課題を児童自身が設定した。また,課題の解決方法については,自分たちでどんなことができるかを考え,単元計画を立てた。課題解決に向け,どんな方に取材すれば自分たちの課題が解決するかを話し合い,講師の先生や小学校見学のアポイントを取った。

2. 取材

自らの課題に沿ってグループ内で取材する事項を決め,分担して講師とのアポイントや挨拶文の作成,取材後には感謝の気持ちを込め,礼状などを作成し,送付した。

3. 撮影・制作

より分かりやすく相手に思いが伝わるように,事前に撮影する角度や構図を考えた。当日は,デジタルカメラやビデオカメラ,タブレット端末を使って自分たちで撮影した。その静止画や動画を使って,発表用プレゼンテーションを作成したり,まとめたりした。

4. 公開

開校式において,第6学年児童が,自分たちで作成した作品を多くの来賓の方を前に発表し,建設の理念や学校に対する思い,願い等の理解を深め,誇りと愛校心を育むとともに,最高学年としての自覚を育てることができた。多くの方から,児童の堂々とした発表に好評をいただいた。

5. 資料作成

来賓の方全員に作成したコンテンツを閲覧いただけるようマチアルキのソフトをダウンロードできる手順書などを配付し,好評をいただいた。

実践の成果や今後に向けて

発表を通して,全児童だけでなく,教職員も自校や地域への理解が深まった。また,児童は,自分たちが作り上げた作品をいつでも,どこでも見ていただけることに,達成感を味わい,多くの人に評価していただけたことで自己肯定感も高まった。

今回の活用モデルを基にして,新たに総合的な学習の時間で単元開発をし,地域の人々に聞き取り調査をする等,より充実したカリキュラム開発を進めていきたい。マチアルキを通して多くの人に発信することを学習目的とすることで,児童らに責任感と自覚が生まれたと感じている。